【本誌ネタバレ】210話感想(後半:鯉登少尉とアシリパさん)
今回はアシリパさんの意識が民族全体に向いたということが明確になったのも大きな出来事ですね。
アイヌを誇りに思って生きてきたアシリパさん、彼女なりにアイヌの行く末を憂いている…
これはきっかけはウイルクとかキロランケによるものだけど、多分アシリパさんの内なる意識というか自我が芽生えたんだと思うんです。
アシリパさんは精神的に大人にならざるを得なかったわけだけども、ちゃんと自立していはいたけども、やっぱりどこか大人たちに守られてきたと思うんです。精神的に無垢だったというか。
そのアシリパさんが、樺太の旅を通じて自分の意志で、自分に何ができるか、その役目を考え始めたんですよね。
…今回自我が芽生えた、そんな人がもう一人いますね。そうです鯉登少尉です。
鯉登少尉も鶴見中尉の傘下にあって月島軍曹の庇護下にいたところ、この樺太の旅で初めて彼らへの疑惑が生まれ、自分がどうすべきかをきっとあがきながら考えているでしょう。
鯉登少尉にとっての「巣立ち」はきっと鶴見中尉を殺すことだと思うし!!ってことは鯉登親子語り(いま再びの鯉登親子)で言いましたしやっぱり鯉登少将が音之進を樺太に行かせたのは世界を広げるためだったと思うし更には自立のためだったと思うんです。…ばっちりその目的は果たされてるなと思います。
鯉登少尉の第一の使命は「立派な指揮官」になることなのでこんなところで殺されたりつぶされたりするわけにはいかないですよ。
どうする音之進、がんばれ音之進!
この記事(167話感想 )でちらりと言いましたがアシリパさんも音之進も誰かを導く存在なんですよね!そして未来を担う子どもなんですよ!!
アイヌの「未来」と、日本の「進む音」みたいな。先を見据えた名前を持っているところからもそう感じられるんですが、
戦争を知らない、これから自分の民族や日本国の未来を作っていく二人なんですよね。
この二人が今回の話で同時に自我を芽生えたというこの構図、すごいです神ですね野田先生。
これからどうなっていくのかわかりませんが、なんとなく希望としては民族仲良くしてほしいなぁと思っております(語彙力)
16巻の鯉登少尉の表紙の色がさ、紫だったじゃないですか!!紫って高貴な色でもるんですけど、青と赤の融合色なので「融合」「融和」の色でもあるんですって。(サンキューグーグル!)
だからなんか、今回自我が芽生えた未来を生きる二人、なんとか模索してあがきながら自分の道を見つけてほしいし、融和できないかなって考えちゃいます。
彼らの道の先にあるものが「大団円」であることを願ってやまないのでした…。
…なんていうか、樺太の旅はあらゆる人を成長させたね。ね、キロちゃん(虚空に向かって)
(あ、そういえば19巻の表紙発表されましたね。当然キロちゃんなわけですが私は発表後小一時間程泣いてました(やば))
おわりもす(虚空に向かって)
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