【本誌ネタバレ】215話感想
今週の本誌感想です。
いや、情報量…!!!!1ページ読むのにこんな時間かかる?くらいページ毎にじっくり読みこまざるを得ないそんな1話でした…
あらすじとか、うまく説明できるかな。
タイトル『流氷の天使』
クリオネを食べる白石「臭い!」
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流氷の上の四人…中尉の裏をかくために遠回り
駆逐艦上
不穏な宇佐美「アシリパの親族を殺すと脅せば良いのでは?」
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菊田「違法に囚人を苦役させ汚職に染まった網走の看守たちを皆殺しにするのとはわけが違う…」「罪のない婆さんを見せしめで殺すなんて俺は反対ですね」
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中尉「あの娘に迷いがあって覚悟が決まっていないのならば…脅迫に従うかもな」
流氷の上
アシリパさん「鶴見中尉に金塊が渡ればアイヌのためには使われない」
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白石、鯉登少尉と月島軍曹の話を聞いていた…!!鶴見中尉は「北海道はほんの手始め」
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第七師団にはアイヌの兵士もたくさんいた話by杉元
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白石「国家存亡というよりあくまで報われなかった自分たち屯田兵のために金塊が欲しいんだよ。」
「正直俺はアシリパちゃんは引き渡されなくてざまあみろと思ったね…じゃなきゃキロランケが死んだのは何だったんだって…」
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キロランケが日露戦争にいった話をする三人
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北海道に潜伏して、ウィルクと袂を分かった後、
白石
「キロちゃんの極東民族独立の思いは中ぶらりになってそしたら日露戦争が起こって」
出征しなければ調べられてしまうから、
「「せめて今自分にできるやり方で帝政ロシアと戦い続けよう…一人でも多くロシア人を殺してやろう」って」
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杉元のモノローグ
戦争で物事を決めるのは簡単なことだ…
「アシリパさんの選ぼうとしてる道の方が遥かに…遥かに困難な道なんだよ」
大泊の港
月島軍曹がヴァシリに撃たれた兵士を移動させようと……
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兵士の軍服がない
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男の人が脱がせたと地元の子ども
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その男の人は…尾形…!!!
流氷の上
暗号の謎が解けたと言うアシリパさん
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杉元「その時がきたら教えてくれ」
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アシリパさんモノローグ
杉元はとても優しい男だから一人で探しにいって、魂が抜けるまで戦って傷つくんだろう
「私が強力な盾となる」
「そしていざとなれば そう 「道理」があれば…」
「私は杉元佐一と一緒に地獄へ落ちる覚悟だ」
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シロクマに襲われる白石
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助かる白石
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アシリパさん「お…おいシライシ!! 鼻からクリオネ出てるぞ!!」
ここまで。
シロクマはですね、実は流氷組が話してるコマのあちこちで見切れて登場しています…
めっちゃ笑えるので見てください。
話は重くて切ないのにシロクマによって笑えるので見てください。
思ったことをば…
・菊田曹長
あ、この人も鶴見劇場に取り込まれてるんだ…ってなりませんでした?なりました。
網走の看守殺す話そういうストーリーにしてたのね、みたいな。
菊田曹長、正直最初は武器集め趣味のサイコパスかと思ってたんですよね(ごめん)(ごめんて)
でも今回で罪のない人を殺すことに抵抗があるという割と情緒のある人だったんだなと思った次第ですが、
鶴見中尉のこと本当に尊敬してついて行ってて、あ、この人もそういう感じか…とか思いました。
なんか鶴見一派ってみんなちょっとずつ騙されててみんな同じ方向向いてるのが面白いですね。
・鶴見中尉
そして鶴見中尉はそれぞれの部下に対して、「その人向けのストーリー」を用意して自らそれを演じてるんだなぁと思いました。
それができるってすごいことだけど、鶴見中尉の根はどんなだろうなと思ってます。奥さんと子どもの件が影響してるかしてないかはわかりませんが、そう考えるとなんという悲哀に満ちた人だ鶴見中尉…!!
「長谷川幸一」はどこまで中尉の芯に近かったんでしょうか。
キロちゃんもウィルクも中尉も潜伏先で家庭を持っていたわけですが、家族への愛情はどこまで本物だったのかなっていうのは割と気になるなと思ったりしております。
キロちゃんは多分とてもとても大事にしてて?(そうであれ)
ウィルクも多分ウィルクなりにあのかわいい奥さんと娘と楽しく過ごしてて?(そうであれ)
鶴見さんも小指切り取ってもっていくくらいには大事な日々だったのかな…?(そうであれ)
…そうであれ!!!
家族はあれど当時の男の人は自分の信念には逆らえないそんな生き物で、とかだともうーーーー好き(語彙力)
・想像力豊かな優しき男、白石
白石は何度読者を泣かせたら気が済むんだね特にキロちゃん絡みで…
白石って作品一想像力豊かな人だなぁと思うんですが、それがいかんなく発揮されてますよね。
211話感想でも言いましたが、脱獄に必要な「ものごとの全体図を把握する」っていうそのスキルがここでもいかんなく発揮されてる感じ…
そして想像力ですよね。優しさの源、想像力。白石は想像力豊かな人だなぁと思います。だから優しいというか!!
キロちゃんて死んじゃったからその心中はもう語る本人がいないじゃないですか。そのキロちゃんの心中を一番長く行動を共にした白石が語ってくれてるんですよね。
アシリパさんがキロちゃんの信念を、白石がキロちゃんの人生をそれぞれ受け継いでくれていて、キロちゃん本当に二人を樺太に連れて行ってよかったなぁって思いました。(泣いてる)
・アシリパさんとキロちゃん
キロちゃんが戦争で戦った話の後でアシリパさんが選んだ道の方が困難だという杉元のモノローグが出てくるんですけど、
ここのコントラストすごくないですか?!アシリパさんとキロちゃんのコントラスト。
キロちゃんはきっとどこまでいっても「兵士」なんですよね。いつも戦ってる兵士。
彼は率いる存在にはなれない人で(弱いというか優しいから)、きっとアシリパさんのような道というかやり方は選べないんじゃないかと思いました。
キロちゃんの遺志を継いで動いているアシリパさんだけど、キロちゃんとは別のやり方を選んでて、それは多分ウィルクとかじゃないとやれないようなやり方で、だからここでキロちゃんの戦争の話が出てきたのかな、みたいな。
アシリパさんはウィルクの娘だからウィルクがやろうとしていたこともわかってるのかもしれない。
それがウィルクとキロちゃんが袂を分かる原因とかだったらもうもう……わあーーーーーーーー!(喋れ)
それにしてもキロちゃんて、いつもその時の自分にできることを真面目に精一杯やってきたんだなって思って…(泣いてる)
・アシリパさんの決意
「地獄へ堕ちる覚悟だ」というアシリパさんの決意、これは冒頭の鶴見中尉の「あの娘に迷いがあって覚悟が決まっていないのならば」にかかってくるんですが(アシリパさんの固い決意を一目で見て取れた鶴見中尉もすげぇなと思いました…ウィルクの娘だもんな、みたいなところもあったのかも)
地獄に堕ちる=人を殺したらアシリパさんはアイヌですらなくなってしまうわけですが、
「アイヌ民族を守ること」、そして「杉元を守ること」が果たされればアシリパさんは自分のアイデンティティすら捨てても構わないという決意なわけで、相当な覚悟だなぁと。
アイヌを守るためにアイヌでなくなっても構わないという捨て身の覚悟…樺太の旅はアシリパさんを成長させたしキロちゃんやウィルクはよかったなと思うんですが、アシリパさんにはつらい道だったらどうしよう。
いやでもアシリパさんなら大丈夫だしきっと良い方向に大団円になるはずなんです…アシリパさんがんばれ…(泣いてる)
・おかえり尾形!!!
「この銃だって…自分がブッ壊れるまで人を撃ちたいはずだ」
という台詞。これは尾形の望みそのものなんでしょうね。
尾形はもう自分が壊れるまで撃ちたいんですね…生への執着はそれかと…らしいっちゃらしいけども…
まさか身一つで登場するとは思っていなくてびっくりしたけどなんか…おかえり!!!
尾形がいるとゴールデンカムイ!!って感じしませんか?しますね。
でもこの後どうするだ?どうやって日本帰る??
大泊組の月島さんと鯉ちゃんと手でも組むの??wow…熱い!!(落ち着け)
・シロクマに襲われても生きてる白石の方がなんなら不死身…
白石は長生きして語り部になってほしいですね。
・クリオネはシンナー臭いらしいです。
おわりもす!!
来週は休載!!