漫画と北国とわたし

ゴールデンカムイの考察だの感想だの聖地巡礼だのをつれづれと。本誌ネタバレ含みます。(他作品語るブログはじめました→ https://mochimochihq.hateblo.jp/ )

【本誌ネタバレ】170話感想

本誌感想です。
今回も中々にやばいですよ、わたしの頭が。







うおおおおおおぉぉぉぉぉぉヒンナアァァァァァ!!!!!!!



…さ、最初から見ていきましょ。
今回は静かな中にも不穏な空気が散りばめられまくっている回でしたね。


扉絵、イルカにのった白石。
なにこのパロすげー笑える。城みちる。もう突っ込みどころしかない。白石は癒し。

本編、そんなイルカは一コマ目で尾形に撃たれます(笑)
しかも次のページでは捌かれます(笑)
そうだよね、ご飯食べないとだから!生きるってきれいごとじゃないから!!
…でもそんな重いテーマをこのリズム感とギャグテイストに仕上げてくるのがもうほんっと笑えます。
あと尾形髪の毛帽子で隠れてるのに髪なでつけてる。

アシリパさんたちは漁猟を得意を生活の中心とするニヴフ民族と行動している。
めっちゃイルカ捌いてくれる。
くじら汁を作ろうとしている白石ですが、味噌が欠かせないとのこと。
そこでアシリパさんは、杉元の味噌を取り出す。
白石「なんで杉元の味噌持ってんの?」アシリパ「わたしがちょっと預かっていた…杉元は荷物多いから」
で、美味しいイルカ汁を囲みます。
で、杉元のオソマがなくなってしまったアシリパさんは「杉元のオソマじゃなきゃ嫌だ!!」と。
白石はそれに対して「そのうちまた食えるよアシリパちゃん」と。

ここで、この二人の共通見解であるところの「杉元が生きている」がまた強調されましたね。
白石も、アシリパさんに杉元のオソマをその内食える=杉元にその内再会できる、と言ってさりげなく励ましているのですね。
でもこれはきっと白石とアシリパさんの共通見解があるからそう思えるのであって、
傍から見ればただ「その内また美味しい味噌食べれるよ」って言ってるだけなのが巧み~!!!
白石~すごい~好き~!!

などと思っていたら…


「ヒンナ」


「ヒンナ」


はっ?えっ?!!!
おが…た…????
お前今なんて?!!!!

今までかたくなに言わなかった尾形が


ヒンナぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ??!!!!!!!


11巻でさぁ、大雪山でさぁ、好きなものならヒンナって言えるのかなとかってアシリパさんに言われて、その流れでアンコウ鍋に話が移行したわけだけど…

そんな尾形がヒンナ???!!!!!!!

チタタプの前科があるから正直裏があるようにしか見えないんですけど…つーかどこ見てんだよ尾形(笑)

ちょっと考えてみましょう。
・きれいな尾形ver.
熱だして勇作さんの幻を見てデトックスされて、食べ物の味を感じるようになった尾形。ヒンナだなあご飯ヒンナヒンナ。
あとアシリパさんにこっちみてほしい。
・汚い尾形ver.
そう言っとけば信頼を得られるんだろ、この小娘に…みたいなこと考えてる尾形。

…わたしは断然後者を推します!!
というか、アシリパさんが杉元の話していたからヒンナって言ったのはそうだろうと思うのです。
尾形はきっとアシリパさんの相棒レベルまで自分を持っていってアシリパさんからの絶大な信頼を得ないと、彼が担ってるなんらかのミッションはクリアできないんだろうと思うのですよね。
中央からの指令なのか、土方さんからの指示なのか、自ら課した役目なのかは分からないのですが、
とにかく尾形は金塊を手に入れなくてはならない大きな理由を背負っているので、そのためには「ヒンナ」だって言ってやるよくらいの覚悟なんだろうな~と思いました。

それにそんな突然いいやつになるなんて尾形っぽくないっていうかもっと一癖も二癖もなくてはね。
杉元佐一と対になって鯉登音之進と対比される存在なのだから。
…っていうわたしの私情は置いといても、なんだか不穏ですよね。

そしてチタタプの前科から、この先彼はまたキロちゃんのことも裏切るのだろうか…なんて思っています。
網走監獄破りと同じく、亜港監獄破りでもまたキロちゃんとかを撃っちゃったりするんだろうか…。
そしたら本当にアシリパさんと二人きりになって、そこで尾形の本当の目的が明かされる、みたいなことかなぁ。

いやぁこわい。(めっちゃ楽しい)
それでこそ尾形!!これからも不穏な行動を楽しみにしているよ尾形!!


あらすじに戻ると、
チタタプ同様今回もアシリパさんに騒がれる尾形。
放っといてやれよっていう顔の男子。こういうの好き。

白石はキロちゃんに、自分たちはいつまでこの亜港に滞在するのか聞きます。
そして更に「亜港監獄のその女囚には…ただ面会しに行くわけじゃないんだよな?」と。
黙るキロちゃん。
ソフィアさんのことを知りたがるアシリパさん。
樺太の男囚と女囚の違いや、ソフィアさんの昔の姿に憧れていたことを語るキロちゃん。

ここの白石は頼もしいですね。
巻き込まれている自分たちがこれから何をしようとしているのか、ちゃんとはっきりさせようとしている。
白石がちゃんとキロちゃんにきれいごとじゃない今後の計画を聞いたのは、アシリパさんだ情で丸め込まれちゃうからなんだろうなって気がします。
現にソフィアさんに会いたいって感情だけで、監獄爆破計画に組み込まれようとしている。


そんなアシリパさんの会いたがってるソフィアさんの現在…
どうしてこうなったとしか…!!
え、で、まさかの伏線回収早い。灯台守の娘スヴェトラーナさん登場。
結婚して外に出ることを拒むスヴェトラーナさん。
そしてソフィアさんに手紙が来る。
キロちゃんから…!!!
「戻ってきたね坊や」
坊や…!!キロランケニシパを、坊や…!かっこいい~!!

ソフィアさんのキャラのモデルはきっとラピュタのドーラですね。
ゴールデンカムイはちょいちょいジブリパロが顔をのぞかせるので(99話の鯉登少尉とか)、今回もモチーフはそうなのかな~。
あとスヴェトラーナさんはどうして捕まったの?脱走兵が関係しているの?そしてソフィアさんの思想に賛同しているの?
何がってこうなったの?そんな彼女を杉元はどうやって灯台守のところへ帰すの?
そしてスヴェトラーナさんが革命側ということは、杉元たちとキロちゃんたち目的がまたもや相容れなくなってしまいますね。
ドラマチック!!ほんとうに先が読めませんね。


そして場面は変わってキロちゃんがソフィアさんを脱獄させる計画を語ります。
囚人250人を脱獄させる。
やり方は、監獄の複数個所の外壁を同時に爆破する。
爆薬の在り処は、亜港の岬にある燈台。
燈台には日本がまた侵攻してきた場合に破壊させるように爆薬が支給されている。
「あとは待つ…あれが来れば脱獄の成功に条件が整う」


って所で今週はここまで。

さて、最後のキロちゃんの言う「あれが来れば…」の「あれ」を考えてみました。
可能性としては三つかなぁ?と。
1、海が凍ったり流氷がきたりの自然現象
2、第七師団→日本がまた侵攻してきた場合に使う爆薬…ということで。そしたら燈台が爆破されちゃうからだめか。
3、土方さん一味→手を組んでいたとしたらの勝手な希望
…まあ1ですかね。ロシアには不凍港がないはずなので。
でも海が凍って、なんだ?って感じですね。
海を渡って逃げるんでしょうか。船が待っていたりするんでしょうか。
楽しみ~!!


しかし、アシリパさんのこと、みんなどこまでボロボロにするのか…
アシリパさんも、杉元のオソマがなくなって杉元の形跡がない状態なのにそんなに背負わなくていいんだよ。
でもアシリパさんは民族融和の象徴だから仕方ないのだろうか。
(この象徴云々の話はまた別記事でまとめます~。)


というわけでおわります。
はぁ尾形…(溜息)

【本誌ネタバレ】169話感想

本誌感想です。



また話が動きましたね~。
尾形=山猫の理由…誰も山猫って呼んでないよな~なんて思ってたら呼ばれてましたね、中々にひどい理由で…。
なんか話が進めば進むほど尾形への同情がすごい…。
尾形が抱える虚無感と淋しさは周りの人たち(読者も)の心をえぐりますね。
本人はなんとも思ってないわけだけども…。
そして今回はそれぞれのキャラクターの個性が色濃く表れている回だったなぁと。



最初から見て行きます。
今回はある程度あらすじ→感想って感じで書きますね。


樺太アイヌの村に滞在している先遣隊。
杉元はアシリパさんと灯台守の娘さん・スヴェトラーナさんを探しています。
ここでは成果がないようで、家の中で全員座って話しています。
そこへエノノカちゃんがチカパシに「メコオヤシ出たって」。メコオヤシとは樺太アイヌの昔話にでてくる化け物とのこと。
月島軍曹は「オオヤマネコだな」と言い、鯉登少尉は「尾形百之助じゃないのか?いよいよ奴らに近づいたか」と。
谷垣と月島さんはこの言葉の意味を察して複雑な顔。
杉元が言葉の意味を聞くと「山猫の子供は山猫」と少尉。続いて軍曹が、山猫は芸者の隠語で、第七師団の一部の連中が言っていたくだらない軽口だ、と説明。
杉元は「本当にくだらねぇな…」と呆れますが、
鯉登少尉は「あの性格だ、嫌ってる人間も少なくない 私も大嫌いだ」「それに「山猫」にはいんちきとか人を化かす意味の隠語もあるのだろう?」「くだらん軽口だがしかし案の定…ではないか」「違うか?杉元」。

メコオヤシがどうなったか、エノノカとチカパシが話します。(ここすごいかわいい)
少尉は「その変な話に教訓があるとすれば……「泥棒猫は撃ち殺せ」だ」と。

とりあえず、ここまでの感想を…


ここまで、先遣隊のキャラクターが色濃くでててもう最高ですね!!
「生まれ」という自分ではどうしようもないことで陰口を言われる尾形に対する感情の違いがでているというか…一人一人見て行きますねもう!!

まず杉元ですが、まず前提として筆者が考える彼の魅力の一つって、「迷い」だと思うんです。
杉元は優しい人だから、こうと決めてもやっぱり迷って方向転換もして、さらに迷って…というすごく人間らしい主人公です。
家族を不幸に失って、村の人からは村八分にされ、戦争に行って親友を失い…見つけた光であるアシリパさんは、今ここで言う「泥棒猫」にさらわれているわけですが…
でも、杉元も自分ではどうしようもないことで差別される経験を持っているから、その泥棒猫に対してもある種の同情心とか相通ずるものを感じている。
もっと言えば頭を撃たれた時に尾形を感じている時点で、杉元ってやっぱり尾形と通じるものがあったんだろうな…という感じがしていますね。
網走では尾形をぶっ殺してやるって言ってましたが、やっぱりここでまだ迷いが生まれている。
というか元々多分ずっと迷っているのが明るみに出たのかなあという気がします。
だから鯉登少尉に「違うか?杉元」と言われて肯定も否定もしなかった。

次に軍曹。
軍曹も生まれが不幸だから、やっぱり尾形には少し同情する部分もあるのだろうなという表情。
でもその感情って任務遂行には邪魔なものだから、この表情をしているのではなかろうかと。
8巻で尾形は軍曹を「屈強な兵士」だと評価していましたし、軍曹も尾形の実力を純粋に評価していました。
恐らく軍曹は尾形の生まれや性格どうこうを排除して、ただ純粋に尾形の実力を見ていると思います。
というか軍曹って、人の能力を見据える目がスバ抜けてますよね。
感情を殺している故か、自分の感情や周りの評価なんか一切排除して人を見ることができる人。
人を見る目が卓越してるのは鶴見中尉もですが、中尉の場合は自分にとって使えるか否かっていう物差しがあります。
軍曹の場合はそれがなく、一対一で物事を考えられる人だなぁと。
生まれでどうのこうの言う連中のことを下らないと一蹴する程には廉潔で、上官に忠実で、純粋に人を見る目がある有能な軍人…これは鶴見中尉に見いだされた理由がわかります。
ただ…尾形を「本部の飼い猫」と罵倒していたなと思い返すと、軍曹もやはり尾形が造反したことに対して失望と怒りを感じていたと思います。
この辺は芯まで組織に属する軍人だな軍曹。
てかこれは完全に憶測ですが、前山さんを殺されたのも大きいのかもとか思ったり思わなかったり…。
軍曹と前山さんて103話の勇作さん回想でも一緒にいるから付き合い長いんだろうし。
戦友を殺されたのは軍曹にとっては怒りの理由として一番大きいのかも。

さて次は谷垣です。
彼は生まれは不幸ではないですし、尾形のことも好きではないでしょうが、杉元とは別のベクトルで優しい人だから、山猫の話が出たとき困ってましたね。
谷垣は根が純粋だから、人を蔑むことはよしとしない。
そして谷垣は師団時代も尾形への軽口には参加してなかっただろうと確信できる理由のもう一つが尾形への評価の高さにあって、その評価の高さは谷垣のマタギという性質からくるものなのかなと思っています。
スナイパーって当時の軍では卑怯者として嫌われていたんですね。正々堂々勇作さんみたいに前線で突っ込んでいくのが勇敢だと思われていた。
でも谷垣はマタギだから、尾形のスナイパーとしての実力が一流だと分かっていて、そして尾形を(軍曹とはまた別のベクトルの)尊敬や憧れという感情でもって評価しているんじゃなかろうかと思うのです。
尾形って軍では谷垣のこと可愛がってただろうなと思うんですが(谷垣にとっては嫌な可愛がられ方ですが)、背景は谷垣の純粋さと人を悪く言わない優しさがあると思いました。
てかおそらく谷垣はどんな人からも好かれていただろうなって気がしますね。

さてさて、この話を始めた鯉登音之進。
彼が他の三人と違って尾形への同情心が微塵もないのは、生粋の軍人であり経験不足の若い将校だからということに尽きると思うのです。
まず、少尉は尾形の生まれについては特になんとも思っていないと思います。
というか、それがどんなことなのか想像もできないだろうなと思います。なにせ愛されて育った坊ちゃんだから。(だから感情のままに尾形本人いないとこで何も知らない杉元の前で山猫の話しちゃう。)
加えて、生まれを蔑む軽口も下らないと思っていると思います。
生まれに同情もしないけど、軽口に賛同もしない。
むしろ鯉登少尉が問題にしているのは、尾形の性格ですね。「私も大嫌いだ」言ってますものね。

少尉は自分ではどうしようもできないことで蔑まれたり差別されることに関して、想像できないからこそ、言われる側はその性格を改めろとすら思っているのではないでしょうか。
屈強で清廉潔白の兵士であれば、生まれの良し悪しで蔑む者もいなくなる。むしろ軽口言われるのは尾形の性格に問題があるからだ、くらいに思ってる感じがしますね…。
尾形は所謂「いやな奴」だと思います。「なりモスから」とか元上官に対して言っちゃうところを見ると、おそらく軍にいたころからその無礼さと人を馬鹿にした態度は、透けて見えていたんじゃないだろうかと。
それは軍人として礼儀礼節を知らない奴だと、少尉には見えたでしょう。
そして尾形は鶴見中尉に見いだされたにも拘らず簡単に裏切り、あっちこっちふらふらしているようにも見えるのでしょう。
少尉にはそれが気に食わない。なぜなら鯉登少尉は将校であり、生粋の軍人だから。
組織や上官に対する尊敬の心を持たず、ましてや上官を裏切るなんて許せない。
(飛行船の上で「尾形百之助貴様…」のあと「鶴見中尉殿~」言ってますしね。その先は読めませんが恐らく裏切る云々じゃないかと。ここはアニメ待ちですね。)
それだけならまだしも共に行動していた杉元たちをも裏切ったことから、案の定人を化かす山猫=色事で簡単に転ぶ芸者のようだ、と皮肉たっぷりに言ってるのですね。(少尉結構性格悪くてすごい口悪いからね)

だから少尉に尾形への同情心はかけらもなくむしろ敵対心しかないのは、少尉は真っ直ぐで、想像力も欠けてて、感情で動く若者だからでしょう。(先々週も感情で杉元たちを心配してましたし。)
何の疑いもなく泥棒猫は撃ち殺せと言えるのは、少尉が純粋で単純明快な経験の浅い青年将校だからだと筆者は思います。


さて、急に話は変わりますが、尾形のような者への同情心は果たして将校として必要な能力なんでしょうか。
鯉登パパが樺太へ音之進を送り出したのは、指揮官として成長してほしいからなわけですが、パパは他者への同情心を身に着けてほしいと思っているのでしょうか。
おそらく答えはYESに近いNOじゃないかと思います。
任務の遂行に人間の感情はいらないっていうのは月島軍曹を見ていてわかることなんですが、指揮官はある程度部下への思いやりを持つ必要がある。
生まれや血で蔑まれるという本人にはどうしようもできないことへの理解はある程度必要だと思うのです。
だから、音之進は軍人としては間違ってないし真っ直ぐそのままでいいんだけど、もう少し想像力を鍛えてほしいな。とパパが思っていたら最高ですね。
戦争行きたかったとか平気で言っちゃう考えなしのままではいかんですし。
勇作さんもそうでしたが、やっぱ仕官学校出の温室育ちは想像力が欠けちゃうんですかね。
きっとパパはそこを危惧して樺太へ送り出したんだろな。
広い世界を見るというのは想像力を鍛えることでもありますし。

鯉登パパは鶴見中尉ですら音之進の成長の糧としてると思いますが、ほんとに音之進への期待が大きいですね。
キロランケが、この樺太の旅がアシリパを成長させるとか言ってましたが、鯉登パパも、この樺太の旅が音之進を成長させると思っていますよね。
だから、尾形に対する音之進の考え方や感情が、この樺太旅で変化するのかしないのか、するならどう変化するのかも今後の見どころの一つになるんじゃないでしょうか。
それこそ音之進の成長が可視化される瞬間ですね。描かれるかはわかりませんが、楽しみにしております。

しつこいくらいに言ってますが、やっぱり音之進はこれからの人。
アシリパさんと対になる存在で、光になる存在なのですね。
日露戦争に行ってない、新しい世代だからね


…長くなりました。さて続きを。


キロチームに場面が移行します。
アシリパさんメエコッ(猫)に似ている足跡を見つける。この足跡がメコオヤシかと驚くアシリパさん。
アチャに昔話として語られたんですね。(チカパシもアシリパさんもメコオヤシがタバコ入れを食べたかどうかすごく気にするのはなぜなのでしょう。タバコは食べないってのは暗喩?)
また初めて聞くアチャの話にアシリパさんは嬉しそう。
そんなアシリパさんにキロちゃんは、亜港監獄にウイルクをもっと知っている人がいると紹介。
証拠がないため処刑されずに幽閉されている。皇帝暗殺の首謀者、ソフィア・ゴールデンハンド。
で、亜港監獄へいくことになった一行。

そんな話をする一行と少し離れて尾形。
メコオヤシこと山猫を見つけます。
撃とうとしたのか銃をおろしますが、アシリパさんに話しかけられた次の瞬間にはもう山猫はいなくなっていました。
尾形は無言で、山猫とは違う方向へ、ほかの三人のいる方向へ歩みを進めます。
アオリは「我が山道を往け。堂々と。」
今週はここでおわり。


皇帝暗殺の首謀者ビッグ・マム(ソフィアさん)も登場し、いよいよ目的地である亜港監獄へいくことになりましたね。
山田団長の読み通り。さすが情報将校である。
そしてさすがといえばキロちゃん、さすがの話術で巧みに監獄へ先導しました。すばらしい。


尾形に関してはラストシーンにすべて持っていかれましたね。
山猫と別の道を行く。
これは人を化かす山猫(=かつての自分)との別離を意味しているのでしょうか。
ということは、尾形がこのチームで行動しているのは、自分の役目を見つけたからなのでしょうか。

尾形、今回はずっと無言なのが孤高のスナイパー感があるというか尾形らしいなというか。
我が山道…そうですよね。彼はずっと山道を歩いてきたわ。

尾形が軍で嫌われていたのは性格も大きいけれど、スナイパーとしての能力がズバ抜けていたこと、おそらくその能力でもって若くして上等兵になったであろうこと、師団長の隠し子であり妾の子であるということも大きいのではないかと筆者は思っています。性格だけでなく妬み嫉みも多少なりあったと思うんです。(上官であり能力もずば抜けてる鯉登少尉は妬む必要ないから単純に性格が嫌いなんだろうけど。)
そんなの、尾形にとって軍はさぞかし息苦しかっただろうなと思います。
「山猫」も「スナイパー」も悪口とも取れるわけですからね。
軍において尾形が人間として認められていたことはあったのだろうか。なかっただろうな…。それでは軍になんの未練もないですよね。脱走した時の解放感たるや…!ですよね。


杉元たちとの旅、あれが尾形の素だったらいいな…。
とりあえず尾形のこと考えると、泣ける。



今週はちょっと真面目な感想だったので最後に感情のまま頭悪い一言感想を。


「大嫌いだ」って言ってる鯉登少尉の口、かわいい。かわいすぎて五度見した。なんなんだお前。そしてスチェンカ編で見られた口悪い単純少尉が見れてちょっと嬉しい。
タバコ入れ食べる食べないのはなししてるエノノカチカパシ、すげーかわいい。こわい…←かわいい。かわいい!!!
げんじろちゃんはほんとうにいいこ。
ヘンケって鯉登パパに似てる(笑)
てか月島さんそろそろ鯉登少尉に辟易してない?大丈夫か軍曹、目が死んでる。

尾形は我が道を行け。応援しとるぞ。



おわります。

【本誌ネタバレ含】鯉登音之進という男vol.2~自顕流について

鯉登少尉について語る第二弾です。
今回は音之進が会得している薩摩の自顕流について、彼が会得してるのはこんな剣法ですよ~というお話。
筆者に音之進語らせたらかっこいいかわいいしか言わなくなるのでね、少しでも内容のあるブログにするためにはもうこれしか…!


10巻で尾形に「自顕流を使うぞ!」ってばらされた音之進。
自顕流は、近藤勇をして初太刀は外せって言われてたとんでもない流派と紹介されています。
ものすごい気迫で杉元に斬りかかったところ、なにこの人怖いと思いましたよね。思いました。かっこよかった。
あの気迫には理由があるのです!


ここから音之進関係ない剣術語りなので飛ばしやすいようにキリトリ線つけときますね。

ーーーーーーキリトリーーーーーーーーー

よくじげんりゅうと聞くと示現流(東郷示現流)がでてきますね。
でも、わたしたちのよく知る薩摩の剣法はほとんど鯉登少尉の野太刀(薬丸)自顕流のことなのだそうです。
自顕流は主に幕末に名を馳せた剣法なんですが、幕末の人斬り半次郎も、生麦事件で外国人を切った人も、西郷従道西郷どんの弟)も、みんな自顕流の使い手です。

自顕流と示現流は成り立ちも、会得していた人の階級も違います。
自顕流は、どちらかと言うと郷士と呼ばれる下級武士の剣法で成り立ちは古く、平安期からひっそり伝えられていたものです。
対して示現流は城下剣法で、薩摩藩公認の藩外不出の御留流。つまり身分の高い人の憲法で、江戸時代に完成されたものです。

色々違うのにごっちゃにされてるのには理由があって、示現流は元々自顕流と名乗っていて、自顕流は元々は野太刀流と名乗っていたそうです。でも示現流示現流に改名したので、野太刀流が自顕流って改名したとかなんとか。ややこしい。
あとは江戸時代の一時期、自顕流の者が示現流の門弟になったりと…
両者は同じ薩摩において複雑に絡み合いながら存在しているものなのですね。

ということで、ここでは鯉登少尉の自顕流について語っていきます。
まずは稽古から。

幕末当時、他流派の道場では、剣術もさることながら門下生の人間性を成長させる要素も大きかったようで、稽古では最初と最後に礼をし、現代の剣道のように相手と対面して行います。
しかし自顕流は稽古でも実際の敵と相対した時の心境になることを求められるため、基本的に一人稽古。
木刀を持って相対するということは=死を意味する、という稽古からして実戦向け。防具はもちろんありません。
猿叫をあげながら朝夕木刀を何千回と素振りをするらしく、大変な精神力と気力が求められます。
そして人目を避けて稽古するようにならなければ本物ではないと言われているのだとか。(見られたら「見せもんじゃなか!」と怒るとか)

構えは、刀を頭上に構える守る気一切ない構え方。
初太刀にすべての気迫を込めて降り下ろす一撃必殺の剣法です。
そして地軸の底まで降り下ろせという教え。

薩摩の初太刀ははずせ、でおなじみの近藤勇の流派は天然理心流というものですが、この天然理心流だって木刀三本持って稽古する力勝負の流派で、蹴りや目潰しもやる実戦特化型。(土方おじいちゃんも永倉おじいちゃんもこの流派の使い手です。)
幕末において、そんな天然理心流の使い手をも恐れさせたのが自顕流なわけです。
凄いですね。

ーーーーーーーーキリトリーーーーーーーー

と、剣術語りはここまで。
話を音之進にシフトします。

上記のように凄まじい精神力を要する自顕流、それを抜き様に首切れるほどの使い手になるって、音之進は相当過酷な稽古を積んだんだろうなと推測できます。(一閃必殺の「抜き」は自顕流の技の一つです。)

自顕流は並大抵の努力では会得できない剣術です。
音之進は身体能力が半端ないから元々器用な天才型ではあると思うんだけど、それでも血のにじむような努力をしたんだろうなと。
一人で黙々と稽古していたんだろうなと。
そしてきっと音之進はそれをなんとも思ってないというか、当たり前だと思ってきたんじゃないかなと思ってます。
なにせ薩摩隼人ですからね。
男らしすぎるよ音之進。

筆者、音之進の単純で精神年齢ひっく!ってとこすごく好きなんですが(樺太で杉元にワインかけるところがかわいくていいよね。ベベッつって。)、
自顕流を知れば知るほど、本当に音之進はその子どもっぽさと裏腹に、やる時はやる気迫と覚悟を持ち合わせている鋼の精神力の持ち主なんだなぁと思うわけです。
音之進はその二面性が魅力ですね。
努力家な音之進、素晴らしいね!


というわけで、鯉登少尉の周辺環境を語るシリーズ、今回は自顕流でした。
あー書いてて楽しいこのシリーズ…(笑)
読んでて楽しいですか?楽しくはなさそうだな…どこまでも俺得な感じですみませぬ。


今回は参考文献つけときます。他にもホームページや色々新選組関連の本や色々寄せ集めの知識ではありますがそこはまあ割愛いたしまする。
とてもおもしろい本でした。
・島津.義秀『薩摩の秘剣 野太刀.自顕流』新潮社、2005年。


音之進シリーズ第1弾はコチラ↓
mochikuchen.hatenablog.com

【御礼】ありがとうございます!【30000PV】

こんな内容のうっすいブログがなんとあっという間に30000PVいただきました!!!
わーいわーい♪♪
ありがとうございます。

礼記事、20000PV跳ばして30000かい…すみません…

6月、7月共に一ヶ月のPV数が12000前後でした。特に6月は単行本14巻発売付近がめちゃめちゃPV数が多くてチキンなわたしはびびりました(笑)
でも嬉しい…ヒンッ!!


さてさて、このブログは最近どんな記事が見られているのかな~とちょっと見てみると、
相変わらずの尾形の目的考察…すいません全然当たってる気のしない考察なのにすいません…。
勇作さんショック(笑)の頃は鯉登親子の記事と、尾形が勇作さんのこと好きだよねみたいなこと書いた記事も人気でした。勇作さんって検索していらっしゃっていたみたいなんですが勇作さんのことあんまり書いてないのにすいません。
尾形と勇作さんについてはまだまだ謎が深いので今後何かしら書いていきたいと思っております。

あと最近の傾向としては鯉登少尉と月島軍曹の記事がじわじわアクセス数を上げてきてるような…。
二人の人気が単純に上がってきているのではないかな~と思いつつ、このブログが二人のことを知る一助になるならこんな嬉しいことはないですね。みんなで愛そう少尉と軍曹。

そして、最近は特に特に開拓の村巡礼記事が見られているようです。夏休みでみなさん北海道に遊びにいらしてるんでしょうか。いい季節ですよ~そんなに暑くないし。おいでませ北海道!!!
やはりこのブログが聖地巡礼の一助となっているのは嬉しい限りです♪北海道に住んでてよかった。ご先祖に感謝。(ご先祖といえば筆者のご先祖は新潟からの入植者です。一般入植だから屯田兵でもないし第七師団でもないけど新潟ってだけでちょっとした自慢。(笑))


今後の予定として、今書きかけの記事は
・鯉登音之進という男vol.2,3
・江渡貝くんについて
・二階堂について
でございます。あれ、前回のお礼記事では鶴見中尉書くとか言うてたよな…。いや、なんか鶴見中尉はわたしなぞでは書けない気がしてきたので…(チキン)
あとスチェンカと、サーカスと主人公杉元のことも語りたいですね!

そんな感じでキャラ語りを細々と続けつつ本誌感想や聖地巡礼などなど相変わらず雑多な感じでやっていきます。
カネ餅も作ってみたいなぁ。


というわけで、30000pvありがとうございましたm(__)m


もち2号

【本誌ネタバレ】168話感想

168話感想です。
先週よりももっと気持ち悪いテンションです。お気をつけて(?)







きました男子校ノリ!!!!
ばかだーーーーー(爆笑)


もう、扉絵からすごい笑った。
「鶴」て…どんだけ恋しいんだしかも字うま(笑)
そしてアオリ(笑)
GLAYのwinter againかな?
GLAY好き筆者歓喜な音之進とGLAYのコラボ。
ちょっと違うしてかつるーになってるけど(笑)


本編。
灯台の説明。
へえー!!!(知識が無さすぎてへえーとしか言えない…)

凍えながら灯台に入ってくる杉元谷垣チカパシ。
よかったね助かった!!!

鯉登少尉はお茶を飲んでお茶菓子を食べてる。スーシュカ。
…いやいや、先週までウロウロしてめちゃくちゃ心配してたじゃん!!!
そのウロウロが結果的に杉元たちを救ったんじゃん。君は!意図せずして!杉元を救う存在なんだよ!!
…なのに全然心配なんかしてませんでしたよ~みたいな顔してお上品にティーしばきやがって「お茶うけにとても合う!!」じゃないよ突然の食レポしやがってなんだそのカップ持つ手はなんだその小指はこのやろうかわいすぎるぞ鯉登少尉!!

ペチカの上に寿司詰めな三人。
「ふふ…虫みたい」
ちょっとーだからそういうところだぞ鯉登てかなにその口調かわいい。育ちのお上品さがここで…?
あの軍人口調は無理していたんだね…ほんとはぽやぽやした坊っちゃんな感じ。かわいい。
まああれだね、心配してたから安心して軽口言えるようになったんだけど…でもほんといらんこと言うわ~この人は。

軍曹「お前ら命拾いしたな」
いやいやてゆか軍曹が助けたんだよ!!!外で小銃撃ち続けてたから灯台守のおじさんがただ事ではないと察してくれたしロシア語できるから杉元たちの危機を伝えられたし灯りを掃除したのも軍曹だし軍曹だよ助けたの!!!!
も~ほんと仕事人だわ~軍曹。


……ちょっとほんと落ち着きますね。


日露戦争から使ってない灯台
ほんとに灯台守は優しい。

吹雪もやんで、橇を直すヘンケ。
早い。職人だ!「さすがヘンケだぜ!」と杉元。
そしてリュウが道を間違っていなかったことを谷垣は分かってる。
よかったねリュウ
杉元はリュウをわしわしして「疑ってごめんな」「お前なら立派な橇犬にもなれるだろうよ」と。
橇犬にライバル心を燃やすリュウ樺太来たばかりの時は憧れだったのにね。リュウも成長してる。

この一連、杉元の良さがよく出てる。
ヘンケに対してもリュウに対しても、素直に他人を尊敬するところ、杉元の素晴らしい長所ですよね。
相手が多民族だろうと動物だろうと敵対してる相手だろうと関係なく他者を尊敬できるって素晴らしいよね。
アシリパさんとの旅もそうやって始まったんだよなぁ…。


そしてまた「月島ぁ!」
金槌が手にくっついた…ばかだ…心底ばかだ…しかも絶対手伝おうとした訳じゃなくて触ってみただけとかでこうなってる…いらんことしてる(笑)
でも鯉登少尉薩摩出身だけど一冬か二冬北海道で過ごしてるよね?
そういう経験ないのか。いつも手袋してたのかな。

軍曹もあきれている。「小便かけて溶かしてやれ」
で、杉元が「俺…出るぜ 手ぇ出しな」。
すごい逃げる鯉登、追いかける杉元。しかも外へ行くっていう。
すごい…すごいこのノリすごい笑える。
ばかだーーーーー!!(笑)
何おいかけっこしとんねん。しかも杉元は金○出してるわけだよね。
この二人はほんと若さ溢れるバカさが滲んでていいよね。
金槌は結局普通にキッチンで温めてとったようです。(笑)


ペリメニ作るちび二人。かわいい。
ペリメニはまじおいしいですよ。まじで!筆者ポーランド行った時4日間で7回食べました。こう…皮が厚めでもちもちぷりぷりに食べ応えあって、中のお肉やちーずが温かくてジューシーとろとろで。(突然の食レポ)
ボルシチも美味しそう…。

てか杉元がご飯食べておいしい言ってるの久しぶりだ~!!
食卓のシーンほっとするな。

この食卓囲んでるときのみんなの服装も個性が出てていいよね。
杉元が着物、谷垣がシャツ、鯉登が軍服できっちりボタン留めてて、軍曹はボタン外してる。
前者二人は普通の若者、でも杉元は軍帽をはずせないからまだ心は闘っていて、谷垣は軍服からも軍帽からも解放されて新しい自分の役目を見つけて動いてる。
後者二人は軍人なんだけど、鯉登はやっぱり芯から軍人で身も心も捧げてて少しも疑ってないのに対して軍曹は少しだけやっぱり懐疑心があるのかな。
…なーんて、こじつけ感。
軍服のボタンに関してはただ寒いのに得手不得手の差なだけじゃね?って感じもしますね。


そして灯台守夫婦の悲しい過去。
娘をロシア脱走兵に連れ去られた。
日露戦争後、政府から灯台を爆破しろと言われたけど、娘を待つためにそのままにしている。
もう使われなくなったけど、灯台はここでひっそり娘さんの帰りを夫婦と共に待っていると。
そんな悲しい灯台が命の灯をともしたのが杉元たちだったと。

…これは運命を感じる。
灯台守の優しさの理由はこの悲しい過去にも起因していたのですね。
きっと杉元が娘さんを見つけてくれるはずだよ!!

その話を聞いたときの全員の顔がまたいい。エノノカちゃんかわいい。
軍曹、若い女性が悲しい目に合って両親が辛い思いしているのがやはりいご草ちゃんと、自分の悲しい過去と重なるのだろうか…
軍曹の心は未だにあのつらい過去が占めているのだな。

…と思ったんですけど、もしかして軍曹なんか知ってたりして。当時ロシアにいたわけだし、鶴見中尉関係でなんかあるのかな。
それか当時のロシアの情勢から、その娘さんはもう生きてないだろうと思ったとか。
…軍曹のこの表情ほんと深すぎて深読みしちゃいます。


杉元は娘さんの写真をもらって、娘さんを探す約束をする。
軍曹は「おい杉元」って少し怪訝な感じ。でも杉元はお世話になったから探すという…
写真たてには代わりに自分の写真を入れておいたからアシリパさんが来たら「杉元佐一は生きてる」と伝えてくれと頼む。

一行は橇で出発。

残された灯台守の家には杉元の写真なんだけど…
それがもう…「………。」みたいな(笑)
すごい変顔。いつ撮ったの(笑)
灯台守夫婦の顔ももうなんとも言えないてかこの写真を飾らなきゃいけない夫婦の気持ち(笑)
あーもう声だして笑いました(笑)


今週はここまで。


いや~色々な意味で濃い~話でした。
楽しかった。


にしても灯台守の娘さんは…どうやって連れ去られたのだろう。拉致?脱走兵なら軍とはもう関係ないし…なんの目的?駆け落ち?
娘さんと、この夫婦と灯台は今後何かの鍵になりそうです。


にしても(2回目)行く先々で杉元は自分の痕跡を残していってるけどアシリパさんたちは全然先に行ってるから、これは別の誰かへのヒントになるのかなぁと思うのですがどうなんでしょうか。

中尉?いやいや中尉ならバーっと船か飛行機で登場でしょ。(希望)
土方さん?そういえば土方さんたちはいま何をしているのかしら。そろそろ会いたい。来週あたりくるかなあ?(希望)
まだ先遣隊を見ていたい気もするけど。(希望)

考えてもわからないのでまあよしとする。


というわけで、週を追うごとに気持ち悪くなっていく本誌感想でした。
ほんと、見る価値ないのに見てくださってる方々には感謝しかない。

小樽でゴールデンカムイ巡り

小樽いってきました!!
今回も無理しない旅なので行けてない所も多々あります…今回は5ヵ所。



【旧日本郵船

1巻で小樽の街解説の時に登場する建物。
明治の風格のある建物でとても素敵。

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右)ゴールデンカムイ1巻第3話「罠」より


【旧名取高三郎商店】

…の屋根部分。中尉が銃を撃って二階堂兄弟を止めるところの背景になっています。
作中では反転しているので写真も反転させてみました。

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右)ゴールデンカムイ2巻第16話「死神」より


【小樽新倉屋のお団子】

ふじみふじみ…ってやつですね。

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右)ゴールデンカムイ2巻第16話「死神」より

筆者は全然みたらし好きじゃなかったんですがこのお団子食べて人生変わった。
人生No.1みたらし。さすが中尉。
地元の方が「ここのお団子は本当においしいわよね~」って言ってたのでやっぱり古くから地元の方に愛されている模様。
お大福や他のお団子もヒンナでしたよ!!


【旧百十三銀行小樽支店】

土方おじいちゃんが銀行強盗に入って和泉守兼定を奪還した銀行のモデルです。
現在はお土産物屋さんでガラス製品とか売ってました。

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右)ゴールデンカムイ4巻第34話「接触」より

ものすっごくテンションあがります。ほんとまんまですよ!!

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右)ゴールデンカムイ4巻第34話「接触」より

かっこよすぎ…!!!
(このどっちがラスボス?みたいな二人が顔合わせたのってこの時が最初でこれ以来ないですよね。再びの接触が超楽しみ。)


【鰊御殿】

5巻で辺見ちゃんが杉元の手を引いて入っていった鰊御殿です。

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右)ゴールデンカムイ5巻第40話「ニシン御殿」より

内装はこの建物とこの御殿の近くにある青山別邸を合わせたものです。(今回青山別邸は訪問してません…)

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右)ゴールデンカムイ5巻第40話「ニシン御殿」より


というわけで今回は以上でした。
…本当は6か所行ったんです…4巻で中尉が武器買い付けた所。
でも写真を失敗したので今回は掲載しませんでした…悔しい。あの中尉すごくかっこいいのにね!!

さて、小樽ですが、美味しいお寿司ありの美味しい北海道スイーツのお店が立ち並びの、ガラス製品もたくさんありので、本当に退屈しない街です。
筆者は道外から遊びに来る友達には必ず小樽オススメしています。
札幌から車でも電車でも一時間弱、結構近いです。
ゴールデンカムイ巡りしたいけど同行者がゴールデンカムイ好きじゃなくて…という人にはピッタリの街です。(笑)

今回巡るにあたってはこちらのHPを参考にさせていただきました!!↓ありがとうございました。
徹底解剖!ゴールデンカムイに登場する小樽の風景を解説するよ! | 小樽総合デザイン事務局|ホームページ制作・デザイン・LINEスタンプ制作



【おまけ・支笏湖

のっぺら坊が捕まった湖です。

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右)ゴールデンカムイ4巻第31話「二〇三高地」より

最北の不凍湖だそうです。そして透明度が高い。とてもきれいな湖ですよ。
支笏湖は温泉も良いのでのんびり一泊するのも楽しいです。


というわけで聖地巡礼でした~。
次は樺戸監獄いってきます。

【本誌ネタバレ】167話感想

2週間ぶりの本誌感想です。
すごいテンションです、ご注意をば。

















少尉ーーーーーーー!!!!!!
ちょっとおまえほんとにかわいいがすぎるぞなんなんだおまえかわいいがすぎるぞ!!!!!!

うろちょろしないでください。


そんなにウロウロしてそんなに心配なのかよ杉元とフレップかけあって殴り合ってたのに。
谷垣のこと牝牛のように太りおってからにとか言ってたのに。
片腹痛いわ!言っていたのに。
フェイク刀を軍刀に変えてたのに!!!

…なんか鯉登少尉が一番素直な感情でもって動いてるなぁ。
一人でふらふらしちゃうのも犬橇契約しちゃうのも、そして今回のうろうろも。
杉元たちを純粋に心配してる部分も軍曹に比べて大きいような…だからうろちょろしてるし。真顔で。(笑)



…さて、最初から見ていきます。


扉絵。
吹雪の音かと思いきやタイトル(笑)そして井上陽水(笑)こおりのせかいぃぃ~~♪
おもしろすぎる!!!


本編。
地面を掘る杉元と谷垣。
地面がガッチガチに凍ってて風よけも掘れない。
やばいと思ったらすぐ行動する二人めっちゃかっこいいですね。

月島軍曹はなんとか杉元たちが追いつかないか待ってるけど、鯉登少尉が「このままでは我々も危険だぞ」とのこと。
月島組は建物の方へ。


ここでマタギ先生によるマタギ知識。
月島さんも認めて信頼しとるマタギ知識。すげぇ。
これは鶴見中尉も「私にはお前が必要だ」って言うわ!
北海道において寒冷地に強い兵士ってとんでもなく重宝するもんね。
鶴見中尉は誰彼構わずたらしこんでるわけじゃないのだな。
人見る目すごいな中尉。


軍曹たちは小屋にたどり着く。小屋の中も寒そうだね。
「杉元たちはどうする?」
少尉は心配している。
少尉は心配している!!!

実はヘンケが真っ先に薪集めてるところやっぱ土地に慣れてる感。


そして…
そして……


「け…」

カネ餅!!!!
カネ餅いぃぃぃぃ!!!!!

大活躍カネ餅。
ここで再登場カネ餅。
カネ餅は本当にあらゆる人の命を心を救っている。
それがマタギの常備食。そういうものなんだろうな。山で命を取って生きる過酷さと共にあるカネ餅。

杉元、カネ餅をどこかで食べたようだと…
食べたよ!!!!食べたんだよ!!!!
け…だよ杉元、け…だよ!!思い出してほら秋田出身の同じ隊の人いたでしょ?!!(うるさい)

でもこれ、思い出さないのがまた一興よね。

そして谷垣と杉元のお互いの命の助け合いもこれまた素敵よね。

日露(カネ餅)にて谷垣が杉元を助ける(谷垣→杉元)

マッポにやられた谷垣をコタンに連れていって助ける(杉元(+アシリパ)→谷垣)

釧路で囚われの子熊ちゃんとなった谷垣を助ける(杉元(+アシリパ尾形)→谷垣)

網走で撃たれた杉元を助ける(谷垣→杉元)

樺太マタギ知識とカネ餅にて杉元を助ける(谷垣→杉元)←new!


いやあ素敵。この二人はほんとに素敵。
お互いに命を助け合ってる二人。


そうこうしている間にも銃声は聞こえ続ける。

撃ち続けているのはもちろん軍曹。
寒いのに、軍曹は小屋の外で撃ち続けてるんだよね。
寒いのに、少尉は(正直なんの役にも立たないのに)一緒に外にいるんだよね。
やさしい…

小屋の住人がきてどうしたんだ?と声をかける。
軍曹「仲間が近くで迷っている」
仲間…!!
そりゃ杉元と谷垣がいなくなったら任務不成功になっちゃうし困るでしょうし後味も悪いしなんだけど…
なんかいいよね、この仕事だけどそれだけじゃないチーム感。
相手第七師団だよ?
こういう旅が本当にゴールデンカムイの魅力で魅力で。
たまらない!!!!


小屋のおじさんが連れて行ってくれた先は大きなカンテラ(というのかな?)のある場所。見ず知らずの日本人に…やさしい。
灯台守はきっとこういう状況はたくさんあって、その度にたくさんの人を助けてきたのだな。
土地に根付いた灯台守はまさにやさしさの権化だ。

カンテラの内側を拭く軍曹。
をガン見する鯉登。興味があるのもなんでも見る。しかも近い。邪魔。こどもかよ。(笑)
ほんと純粋培養で士官学校出たばっかりのお坊ちゃんは見るもの見るもの新鮮だよね。うんうん、色々なものみなさい。(何目線だ)


吹雪の中もうろうとする杉元。
日露戦争のこと、寅次の無念、鬼神になった自分、といろいろ走馬燈のように流れる。
寅次、帰りたかったんだね。
帰してあげられなかったことが杉元の後悔なのだな。
だからやっきになって梅ちゃんを助けようとしてるのだな。

回想の中の血まみれの杉元の肩を、
アシリパさんが叩く。

「光だ…」

現実の光と、アシリパさんが重なって、杉元は月島軍曹が灯した光を見つける。

アシリパさんは杉元にとっての精神的な光なんだな。
闇の中にいた自分を引き上げてくれた存在なんだな。


そして、光を月ではなく光だと認識したのはなんと鯉登少尉がウロウロしていたから。
それは心配で窓の外を見ていたからこそ、光を伝えることができたわけで。命の灯を示したわけで。

やっぱり鯉登少尉はアシリパさんとはまた違うベクトルで誰かを導く存在なのだなと思いました!(断言)
指揮官としてだけではなく、存在そのものがそういう存在というか…素でその素質があるんだよ。

思えば、少尉が犬橇借りなければスチェンカもしてないしそれなら岩息にも出逢ってないし、サーカス編でフェイク刀を軍刀に変えたのも、結果的に杉元を救うことになったわけだし!

彼自身が未来を見据えることができるキラキラした存在だとは確か以前の記事で書きましたが、
更に他人の道標になって道を照らすこともできる存在なのですね。

進む、音、進める、音、ですもんね。
(点多くてなんか変なポエムみたいになってしまった)
(はー………おとのしん超好き。(素直か))


そしてその素質は、鶴見中尉も鯉登少将も見抜いてるんだろうな~と思いますわね。
懐柔して手元に置こうとする鶴見中尉と、
その素質を伸ばして万人のための光になってほしい鯉登少将と…
おや、戦ってしまった。
鯉登少将黒幕説はどこへやら。


今週はここまで。
先遣隊は精神的にえぐってこないから、いいよね。


ところで、小屋の中に入った時のエノノカちゃんの顔がとてつもなくめんこいんで、今週号のMVPはエノノカちゃんにします。
あたためてあげたい。
ありがとうカッケマッとか言われたい。

この顔凍える時みんなするけどエノノカちゃんがNo.1かわいい。何度でも見ちゃう。



おわれ。