漫画と北国とわたし

ゴールデンカムイの考察だの感想だの聖地巡礼だのをつれづれと。本誌ネタバレ含みます。(他作品語るブログはじめました→ https://mochimochihq.hateblo.jp/ )

【本誌ネタバレ】186話感想(後編:キロちゃんについて徒然)

えっと…あの…ここで。あの、キロちゃん…キロちゃん…

キロちゃん人を信じすぎて甘くてできるだけ人を巻き込みたくない人だから心配って、わたしめっちゃこのブログでしつこいくらいに言っていましたが、
それが現実になる日が来てしまったなって気がします。つらい。

あのですね、どうなるかわからないのでちょっとこれは再来週を待ちたいんですが、でも今の段階で考えたことをぐだぐだ並べてみます。
筆者キロちゃん好きなんで、ちょっと気持ちの整理のために(?)


・谷垣に刺されるということ
これ、これですがね、屈斜路湖でキロちゃんて谷垣とインカラマッのこと助けてるんですけど、そんな助けた谷垣に刺されてしまうって…悲しくないですか?悲しい。
釧路でマッちゃんがキロちゃんに疑いの目を向けさせて、それを谷垣がかばった時からこの三人て因縁めいてたんですね今考えたら。

今週キロちゃんが銃声の出所を探しに走り去る後ろ姿、あれってどっかで見たなと思っていたのが、網走の杉元を探しにいくキロちゃんの後ろ姿と同じなんだなと気づいたんです。
だから、あの時はあのままマッちゃんを刺すことになったけど、今回は谷垣に刺されることになったのかなぁなんて思って泣きました。

この因縁も、視点が違えば考え方も結果も違うっていう、ゴールデンカムイならではの作りになってると思うんです。

屈斜路湖でキロちゃんがおぼれる二人を助けたけど、谷垣からすれば結局キロちゃんは裏切り、マッちゃんを刺して逃げたわけで、そりゃ許せないでしょうとも。
でもキロちゃんからしたらマッちゃんを刺したのも、杉元が尾形に撃たれたのも、結局アシリパさん(と白石)だけを連れ去る形になったのも全部想定外の話で、キロちゃんからしたら意志じゃなくて不可抗力だったわけで。
でもでも谷垣はそうは思ってなくて全部キロちゃんの意志だと思っていて…
というそのすれ違いが悲しいです。結果キロちゃん刺されちゃったし。


・今週のインカラマッのコマ
どっちの脳内に浮かんだのかって疑問が浮かんだんですが…
最初は谷垣かなと思いましたが、キロちゃんもしくは両方だってのもありえるなと。
キロちゃんだとしたら、谷垣がこんなに向かってくるってことはインカラマッは死んだのかなって思ったんでしょうかね。
だからマウントとってるのに躊躇したのかな。
というか、もしかしたらマッちゃんを刺したことをものすごく後悔している可能性もあるなと。
だとしたら優しい…てか甘すぎる。ウイルクだったら躊躇なくザクッと刺していたしなんならインカラマッに刺さったマキリだって抜いて持って行ってたと思うんですよね。
それができないのがキロちゃんですよね…あーつらい。
 
にしても、インカラマッが網走に第七師団を呼ばなきゃこうはなってないんじゃないかって思うんですが…
自分が被害者になることでそんなことは頭の隅に追いやらせて純朴なマタギを復讐者にしちゃうのは、やっぱり女はこわい。(筆者マッちゃん好きですよ)


・キロちゃんの今後
キロちゃんは死ぬパターンと死なないパターンがあると思うんですが、
死なないパターンだと、流氷に乗った白石と杉元が来て助けてくれるかも?とか思ってます。もしくはまったく別の何か。船でやってきた中尉とか。え、そこで再会?「久しぶりですねフィリップさん」て?こわ(妄想です)

とにかく、死なないにしてもあの傷ではこの先は進めないから引き返すことになると思うんです。
そうなるとここでキロちゃんの目的は達成されないことが確定してしまうというか…だったら死んだ方が幸せなんだろうかとかなんかめっちゃ考えています。結構やばい。
歴史的に誰も目的も達成されないことは分かってるんですが、一番最初がキロちゃんかぁって思うと切ないですね。


そもそも彼の幸せって何?とか考えてて(重た)
革命達成してその後家族の待つコタンに帰ったりするんでしょうか…しないか。
キロちゃんて家族捨ててるわけですが、今自分がやってることは家族のためでもあるって自負もあるから、家族と暮らしていた自分と樺太にいる自分とをそんなに分けて考えてはいなさそうですよね。(多分ここは中尉と違うところ)
でも永倉さんが9巻で言ってた「家族を持つ幸せ」を選ばなかったっていう意識もあるし、それほどまでに彼の中で革命っていう信念が染みついているんだろうなって感じがします。金塊レースみたいなものへの向き不向きは別にして。
ウイルクにあってキロちゃんにないものってたくさんあると思うんですが、逆もまた然りで、優しさとか甘さ、矛盾みたいなものがキロちゃんをキロちゃんにしてるというか、なんならユルバルスをキロちゃんにしてる、みたいな?
何を言ってるかわからないと思いますがわたしもわからないのでやめます(笑)

キロちゃんは目的のためにその人格や手法が変わっていたり、正に揺らいでる人だから…魅力的だし憎めないんだろうなと思います。主人公にぶっ殺してやるって言われてるのに憎めないって結構すごいことですよね、なんか。(筆者の贔屓目もありますが)



次回はどんな感じなんですかね。幼少のユルバルスが馬のお世話とかしてて綺麗な草原な絵で…みたいなキロちゃんの過去から始まったらわたしはどうしたら…?まあどうしようもないですが。

 

あーもう!!死なないでくれキロちゃん。
目的を果たせないとしても幸せになってくれキロちゃん!!!

野田先生が言うの「気持ちの良い大団円」本当に期待しております今日この頃。

 

最後に、刺されたところの顔、なんとも言えなかった…やられたことを受け止めてるけど、でも無念感もあり…覚悟してる男の顔でした。もう読み返すたびに泣いてます…。

つら。

 

 

おわります…。